すごろく気候変動適応への道 付録

カエルくんとアキツノイケ研究所のウサギ博士

(マス番号 19)
今日もステーキ! CO2 +3

ルビ付き

カエルくん

近所のイタチのお兄さんが今就活中なんだって。将来給料が上がったら、毎日牛ステーキを食べるのが夢だって言ってるよ。

ウサギ博士

へえ。イタチくん、それを楽しみにがんばってるんだね。

カエルくん

うん。でもお兄さんの彼女がその話を聞いて、将来の地球環境のことを考えられない人とは付き合えないって怒ってしまったんだって。
なぜ牛ステーキを食べることが地球環境によくないの︖

ウサギ博士

うーん... 牛ステーキを食べること自体が悪いわけではないと思うよ。問題なのはみんなが毎日のようにたくさん食べつづけようとすることで、必要以上に生産されてしまうことじゃないかな。

牛肉がたくさん売れるから、牧場ではたくさんの牛を育てるようになる。特に牛のげっぷには温室効果の高いメタンガスが含まれるから、たくさんの牛のげっぷは地球の温暖化を進めてしまう。

それだけじゃなくて牧場を広げるためにどんどん森林が伐採される。牛の飼料として今トウモロコシが多く使われているんだけど、栽培にはたくさんの水と肥料が必要だし、その肥料を作るのにも、化石燃料がたくさん使われている。またそうして牛を増やして牛肉を作りすぎれば、食べ残しで捨てられる牛肉がどうしても増えちゃう。

カエルくん

それでお兄さんの彼女が怒ったんだね。
でも、それじゃあげっぷをしない動物や魚や野菜でも育てるためにたくさん化石燃料や水を使ったり森林をどんどん伐採してしまったら、やっぱり将来の地球環境にはよくないってこと︖

ウサギ博士

そういうことだね。どんな食べ物でも育て方で環境への影響は変わるし、たくさん作りすぎればやっぱり環境への影響が大きくなるだろう。これからは地球全体のこととして考えなければならないんだ。

とりあえず僕たちはいろいろな食べ物を体に必要なだけ食べるようにすれば、作りすぎが防げるから結局は将来の地球環境への影響も小さくすることができると思うんだ。

カエルくん

お兄さんには牛肉ばかり食べすぎないで、他のお肉とか野菜や魚も少しずつ食べなさいって言っとくね。

ウサギ博士

あ、ウサギの肉は勧めないでね。

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