自然災害・沿岸域自然災害・沿岸域への影響

項目別の影響

影響水害への影響
影響評価結果:
洪水 重大性:特に大きい(社/経/環) 緊急性:高い 確信度:高い
内水 重大性:特に大きい(社/経/環) 緊急性:高い 確信度:中程度
高潮・高波 重大性:特に大きい(社/経) 緊急性:高い 確信度:高い

現在の影響

時間雨量50 mmを超える短時間強雨や総雨量が数百 mmから千 mmを超えるような大雨が発生し、全国各地で毎年のように甚大な水害が発生している。

影響の将来予測

写真洪水については、A1Bシナリオ(1980~1999年平均を基準とした長期(2090~2099年)の変化量が1.7~4.4 °C(最良推定値2.8 °C))によれば、洪水を起こしうる大雨事象が日本の代表的な河川流域において今世紀末には現在に比べ有意に増加し、同じ頻度の降雨量が1~3割のオーダーで増加することについて、多くの文献で見解が一致している。

気候変動により、今後さらにこれらの影響が増大することが予測されており、施設の能力を上回る外力(災害の原因となる豪雨、高潮等の自然現象)による水害が頻発するとともに、発生頻度は比較的低いが施設の能力を大幅に上回る外力により極めて大規模な水害が発生する懸念が高まっている。

影響高潮・高波等への影響
影響評価結果:
海面上昇 重大性:特に大きい(社/経) 緊急性:中程度 確信度:高い
高潮・高波 重大性:特に大きい(社/経) 緊急性:高い 確信度:高い
海岸浸食 重大性:特に大きい(社/経) 緊急性:中程度 確信度:中程度

影響の将来予測

海面上昇

1986~2005年平均を基準とした、2081~2100年平均の世界平均海面水位の上昇は、

  • RCP2.6シナリオ(1986~2005年平均を基準とした長期(2081~2100年)の変化量が0.3~1.7 °C(予測平均値1.0 °C))で0.26~0.55 m、
  • RCP4.5シナリオ(1986~2005年平均を基準とした長期(2081~2100年)の変化量が1.1~2.6 °C(予測平均値1.8 °C))で0.32~0.63 m、
  • RCP6.0シナリオ(1986~2005年平均を基準とした長期(2081~2100年)の変化量が1.4~3.1 °C(予測平均値2.2 °C))で0.33~0.63 m、
  • RCP8.5シナリオ(1986~2005年平均を基準とした長期(2081~2100年)の変化量が2.6~4.8 °C(予測平均値3.7 °C))で0.45~0.82 m

の範囲となる可能性が高いとされており、温室効果ガスの排出を抑えた場合でも一定の海面上昇は免れない。

写真高潮・高波

気候変動により海面が上昇する可能性が非常に高く、高潮のリスクは高まる。
高波については、A1Bシナリオ(1980~1999年平均を基準とした長期(2090~2099年)の変化量が1.7~4.4 °C(最良推定値2.8 °C))を用いた予測では、台風の強度の増加等による太平洋沿岸地域における高波のリスク増大の可能性、波高や高潮偏差の増大による港湾及び漁港防波堤等への被害等が予測されている。

沿岸部(港湾)

気候変動に伴う強い台風の増加等による高潮偏差の増大・波浪の強大化及び中長期的な海面水位の上昇により、高潮等による浸水被害の拡大や海面水位の上昇に伴う荷役効率の低下等による臨海部産業や物流機能の低下が懸念される。

沿岸部(海岸)

現時点においても強い台風の増加等を踏まえた高潮等の浸水による背後地の被害や海岸侵食の増加が懸念されている中、気候変動に伴う強い台風の増加等による高潮偏差の増大・波浪の強大化及び中長期的な海面水位の上昇により、さらに深刻な影響が懸念される。

影響土砂災害への影響
影響評価結果:
土石流・地すべり等 重大性:特に大きい(社/経) 緊急性:高い 確信度:中程度

現在の影響

近年、伊豆大島や広島市において大規模な土砂災害が発生するなど、全国各地で土砂災害が頻発し、甚大な被害が発生している。

影響の将来予測

短時間強雨や大雨の増加に伴い、土砂災害の発生頻度が増加するほか、突発的で局所的な大雨に伴う警戒避難のためのリードタイムが短い土砂災害の増加、台風等による記録的な大雨に伴う深層崩壊等の増加が懸念されている

影響その他(強風等)への影響
影響評価結果:
強風等 重大性:特に大きい(社/経/環) 緊急性:中程度 確信度:中程度

現在の影響

写真気候変動に伴う強風や強い台風の増加等による被害の増加について、現時点で具体的な研究事例は確認できていない。

影響の将来予測

A1Bシナリオ(1980~1999年平均を基準とした長期(2090~2099年)の変化量が1.7~4.4 ℃(最良推定値2.8 ℃))を用いた予測では、近未来(2015~2039年)から気候変動による強風や強い台風の増加等が予測されている。

A1Bシナリオ(1980~1999年平均を基準とした長期(2090~2099年)の変化量が1.7~4.4 ℃(最良推定値2.8 ℃))を用いた予測では、日本全域で21世紀末(2075~2099年)には3~5月を中心に竜巻発生好適条件の出現頻度が高まることも予測されている。

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