適応ビジネス事例適応ビジネス
掲載日:2018年2月16日

フロムファーイースト株式会社

有機土壌植林による洪水抑制と生態系保護による循環型ビジネスモデルの構築

気候変動により頻発する干ばつ、洪水、台風、地滑り等は、地域の生態系や多くの途上国の主要産業である農業に大きな被害を与えている。フロムファーイーストによる有機土壌改良剤を利用した植林活動は、防風や土砂災害の抑制や生態系の回復を促し、農産物及び医薬品原料の生産能力の向上に貢献する。

会社概要

2003年に美容商材の開発・販売で創業。「心の幸せ、身体の幸せを日本から世界へ」を経営理念に、日本の美容業界で蓄積された高水準の技術を途上国に持ち込み、現地の人々ともに「環境保護=経済発展」のビジネスを目指している。カンボジアで2014年に開始した「森の叡智」事業から原材料を調達するナチュラルコスメ「みんなでみらいを」を自社ECサイトと日本国内の大型小売店で販売している。同事業の成果について2015年パリ開催のCOP21で発表した。2017年5月、金沢工業大学が日本初の取組として創設した「SDGsビジネスアワード2017大賞」を受賞。

適応に関する取り組み

【製品・技術】

有機栽培かつ栽培資材費用を抑制し安定的に生産量を上げるため、日本で有機栽培における生産向上の実績のある(有)コズミックが有する土壌改良技術を用いて土壌改良を行い、シャンプーや石鹸、ヘアカラー剤等の美容関連消費財の原材料の生産。同社ウェブサイトや効果的な営業戦略により国内大手小売りと販売網を構築し、日本市場向けの販売を拡大している。

【活動内容】

2013年からカンボジアで美容学校を経営。染料の調達においてIKTT(クメール伝統織物研究所)と提携し、IKTTが行っていた森林再生プロジェクト「伝統の森」をベースに、適応事業として、洪水抑制効果の高い植物を中心とした複合的な植生計画を策定。平成26~28年度の経済産業省「途上国における適応対策への我が国企業の貢献可視化に向けた実現可能性調査事業」の採択事業として、事業の拡大を図ってきた。
カンボジア農村部において土地改良剤を利用した植林から、製品開発、日本での販売、環境への再投資という循環型事業「森の叡智」事業を展開。高付加価値製品として日本市場(イオン・東急ハンズ等)で販売した利益を植林面積の拡大等に再投資することで、安定的な原材料の供給体制を確立。

【成功の要因・さらなる展開に向けた課題】

美容学校経営を通じた現地ネットワークと自社のノウハウ・技術を活用し、政府・ドナーの支援や収益が見込める循環的な事業モデルを構築してきた。さらなる展開として、加工・製造の現地化による農民の所得向上額の増加を図る。また、太陽光や小水力事業者等、多業種企業の呼び込みにより揚水や加工機の動力調達を促す等、利益率5割超の事業への成長を見込む。

  • (上)植生計画のイメージ、(下)日本販売製品
  • 本事業のビジネスモデル本事業のビジネスモデル
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