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掲載日:2017年9月7日

シャープ株式会社

薬剤を使わずに蚊を捕獲する空気清浄機「蚊取空清」の開発

 

企業概要

 AV機器、家電、携帯電話/通信/情報機器、液晶/電子デバイス、エネルギーシステム、事務機器など、幅広い事業展開を行っている電機メーカー。創業者 早川徳次の言葉「他社がまねするような商品をつくれ」に従い、1912年の創業以来、次の時代のニーズをいち早く形にしたモノづくりに取り組み、社会に貢献し、信頼される企業を目指している。

適応に関する取組

【製品・技術】

 蚊の駆除としては薬剤(殺虫成分)を室内に噴霧する方法が一般的であるが、「蚊取空清」は薬剤を一切使わず、蚊の習性と空気清浄機の吸引力を利用して捕獲する点が最大の特長である。

 まず第1ステップとして、蚊が誘われやすい紫外線を発光するUVライトを搭載するとともに、隠れ場所として黒色を好む習性を活かして本体カラーを黒色とし、さらに暗がりや物陰に隠れたがる習性も利用して本体背面に複数の小窓を設けて蚊を誘い込む構造とした。

 第2ステップでは近づいてきた蚊を空気清浄機の吸引力で吸い込み、最終ステップで吸い込んだ蚊を粘着式の蚊取りシートで捕獲する。

【活動内容】

 東南アジアでは、焼畑農業や山火事が原因の煙害(HAZE)対策として、空気清浄機に対する一定のニーズはあるものの、気候変動の影響で増加する感染症を媒介する蚊の脅威は深刻な問題となっており、現地からは蚊が取れる空気清浄機への期待があった。そこで、6年の歳月を費やし、空気の汚れも蚊も取れる空気清浄機を開発。マレーシア保健省医療研究所の協力を得て、1万匹以上の蚊を用いて様々な要素を検証しながら捕獲テストを行い、最終的に3つのステップによる捕獲方式に辿り着き、2015年よりASEANを中心に商品化。

 日本国内でも2016年4月より『蚊取空清』の愛称で発売。一般財団法人日本環境衛生センターにて代表的な3種類の蚊の捕獲試験を実施し、試験空間での高い捕獲率を確認している。

  • 図:シャーププラズマクラスター空気清浄機「蚊取空清」
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